2026年5月28日木曜日

「お役立ち芸人・浅越ゴエ」100年の記憶と、子守歌に込められた愛の正体

 


今日の夕方、浅越ゴエさんの「お役立ち芸人」のコーナーを観ていて、私は言葉にならないほどの深い感動に包まれました。今回の依頼は、100歳という大往生を遂げたおばあさま、鈴代さんが幼い頃から歌い続けてきたという「謎の子守歌」のルーツを探るというものでした。

10人兄弟の長女として生まれ、激動の昭和、平成、そして令和と、100年という長い人生を駆け抜けてきた鈴代さん。幼い頃から妹や弟たちを背負い、守り、あやし続けてきた彼女にとって、その子守歌は生活の一部であり、家族を慈しむための魂の言葉だったはずです。しかし、依頼者さんであるお孫さんにとっては、その歌は子供時代、得体の知れない「怖さ」を伴う記憶として残っていました。大人になってからも、自分の子供には歌ってほしくない……そう願うほど、どこか異質な響きを持っていたのだそうです。

そんな謎の歌の正体を解き明かすべく、ゴエさんと調査スタッフが挑んだのは、まさに執念の探求でした。大阪府立図書館という知の殿堂にこもり、スタッフ総出で1時間以上も資料を読み漁る姿は、単なるロケを超えた、一人の人生を紐解くための真剣勝負そのものでした。

調査は、断片的なフレーズから始まりました。「ねこ ばい」「酒屋ねこ」、そして「しっちょこ、はっちょこ、ねんしゃいよ」という不思議なリズム。これらが一つずつ繋ぎ合わされていく過程は、まるで絡まった糸を一本ずつ丁寧に解いていく作業のようでした。専門家のアドバイスを受け、九州のわらべ歌のルーツを辿り、さらに和歌山の民謡にある「おそろし猫はヤマネコだ」という記述に辿り着いた瞬間、パズルの最後のピースが完璧に埋まったのです。

九州のわらべ歌が持つ独特のリズムと、和歌山の民謡のエッセンス。それらが、鈴代さんという一人の女性の人生の旅路の中で混ざり合い、彼女だけの「オリジナル」として完成されていた……そう気づいた時、私は震えるような感動を覚えました。それは単なる伝承ではなく、家族を必死に守り抜いてきた鈴代さんの愛の形であり、過酷な時代を生き抜くための盾でもあったのではないでしょうか。

調査の最後、ゴエさんが依頼者さんへ投げかけた「今日、私はお役に立てましたでしょうか?」という問いかけ。それに対し、依頼者さんが静かに、しかし確かな声で紡いだ「はい。ありがとうございます」という返答。その言葉には、長年心の中にあった「怖さ」への違和感が、おばあさまの深い愛情を理解できたことによる「誇り」へと昇華された瞬間が、色濃く刻まれていました。

お孫さんが最後に言った、「ばあばも天国で、調べてもらえて喜んでいるはず」という言葉。その言葉通り、今頃天国で鈴代さんは、自身の歩んできた人生が家族に認められたことを、安らかな微笑みで見守っているはずです。

100年の記憶が、時を超えて歌というバトンで家族の絆を再び結び直した。そんな奇跡のような瞬間をリアルタイムで見届けることができ、私も胸がいっぱいです。調査に関わったすべての皆さんの熱意に、心からの感謝を。そして、鈴代さんの100年という重みある人生に、改めて心からの敬意を表したいと思います。本当に素敵な物語を、ありがとうございました。noteブログ2222
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